新病院棟建設事業について新病院棟建設事業について

全ての医療チームが結集し、国民の健康増進と疾患制圧に貢献するクラスター診療の実現

全ての医療チームが結集し、国民の健康増進と疾患制圧に貢献するクラスター診療の実現

医師、看護師、薬剤師をはじめとしたすべての職種が協力し、質の高いチーム医療を展開します。国民の健康増進には、超高齢社会を迎えた我が国において、予防医学の推進が大変重要です。予防医療センター(2012年8月オープン)を中心とした予防医学・医療の展開と、病気の早期診断・早期治療を行っていきます。
疾患制圧では、診療科の壁を取り払い、それぞれの専門分野の医師がチームとして医療を行う「クラスター診療」の体制を整備します。クラスター診療によって各診療科が持っている高度な専門医療を総合的に提供することが可能となり、社会的要請の大きな領域から順次導入することによって世界に冠たる医療体系を構築し、患者さんのニーズに応え、社会に貢献してまいります。クラスター診療を実践する場の一つである腫瘍センターは、外来化学療法・放射線治療・緩和医療・低侵襲療法研究開発・リハビリテーション部門の5部門が連携し、患者さんのQOLを重視した先端的なチーム医療を展開してきました。この他にも、2011年からは免疫統括医療センターを設置し、内科・皮膚科・整形外科・眼科などが連携した世界初の専門医療センターとして免疫難病の生物学的製剤による治療で大きな成果をあげています。
創立100年に向けて、これら既存クラスター診療体制のソフト・ハード両面の充実に加え、新しいセンターの立ち上げを記念事業として展開していきます。超高齢社会の医療ニーズに応えるために、全塾的な連携に基づくアンチエイジング医学・医療への取り組みを推進します。また、就業世代の「こころの健康」は企業にとって大きな問題ですが、これに対して精神神経科や労働衛生の専門医師と人文社会系専門家がチームを組んで、企業と協力して問題解決にあたるストレスマネジメントセンターを開設し、「外に開かれた慶應医学」を実践していきます。小児科学、産婦人科学、小児外科学の専門家からなるクラスター診療体制を整備し、最善の問題解決を図る周産期・成育センターを構築します。さらに、関連病院、診療所などの医療連携機関とウェブサイトを介した予約、診療情報の共有ができる最新の情報システムを構築し、クラスター診療を信濃町の外へ拡大することによって患者さんが「どこでも慶應の医療を受けられる」環境を整備していきます。

世界最先端の基礎臨床一体型医学の展開による国際医療拠点の創設

世界最先端の基礎臨床一体型医学の展開による国際医療拠点の創設

総合医科学研究センターが2002年に開設されて以来、「幹細胞医学」と「代謝システム生物学」の研究は慶應が世界をリードできる研究領域として成長してきました。医学部創立100年に向けて「幹細胞と代謝を基軸とした統合医科学拠点」として世界のトップインスティテュートとなることを目指します。ヒトiPS細胞の基礎研究、先端質量分析技術、ポジトロンイメージングを駆使して、再生医学や、がん・慢性炎症性疾患・難治性免疫疾患・神経変性疾患などの制圧を目指した基礎研究を推進し、「未病」のうちに診断し、治療を行う「先制医療」を実践する基盤を構築します。
一方、基礎研究から得られた成果が臨床に応用されるしくみは基礎臨床一体型医学の展開に不可欠です。国際水準の基礎から臨床への橋渡し(トランスレーショナル)研究体制と医薬・医療機器の実用化促進に資する審査・知財管理体制を整備します。研究の成果を社会に還元する体制の整備は、再生医学・医療の推進だけでなく、遺伝子情報に基づく先制医療・個別化医療の推進にも大きな役割を果たすことになります。2012年に立ち上げた臨床遺伝学センターが中心となり、難病・希少疾患の患者さんに対して「確実に診断し、一人一人の患者さんに最適な治療を選択・実施できる医療ドリームチーム」を随時組織する体制を整えます。また、新しい総合医学府では、放射線医学、病理学などの大量画像情報を効率よく処理し、医療に生かす包括的システムを構築します。悪性腫瘍の新しい診断技術の開発や国内の遠隔地、国外の医療機関との連携を強化するため、医療に関係する膨大かつ多様なデータを高度な情報技術を用いて処理・解析する(イメージ・インフォマティクス)研究を推進します。
以上のような基礎臨床一体型の実学としての医学・医療の実現を果たし、真に国際医療拠点にふさわしい病院機能を整備するために、高い安心安全の国際水準に達した病院を認証するJCI(国際病院評価機構)の客観的評価を受け、認証を取得する準備を新病院棟建設と並行して進めます。これらの取り組みによりアジア医療圏の中核病院としての使命を果たしていきます。

災害に強い都市型地域医療の推進

医学部・病院のある信濃町キャンパスは、都心に存在し、関東一円だけでなく日本全国から患者さんが来られます。また、周囲に新宿御苑、明治神宮外苑、国立競技場などの広大な避難場所があり、このため大規模災害の際には医療機関として住民・避難民の方々に医療を提供することが求められます。東日本大震災の経験を生かし、新病院棟は免震構造にするだけでなく、これらの社会的な要請に応えていくことが必要です。発災時の負傷者、避難者の受け入れに対応できるよう新病院棟建設によって生まれるキャンパス内のオープンスペースの活用方法を鋭意検討します。災害時対応は平時からの連携が不可欠です。東京都、地域医師会、医学部三四会などが連携し、発災時には、患者さんの緊急対応、その後の心身のサポートが行えるように医療体制の整備を進めます。

医看薬の連携による世界を先導する医療人の育成

医看薬の連携による世界を先導する医療人の育成

2011年から医学部、看護医療学部、薬学部の学部間連携教育プログラムを始めました。新病院棟を中核とした新しい総合医学府では、学生のうちからチーム医療を理解し、実践する、「3学部合同病棟実習プログラム」を実施し、一生を通じ学び、教える「半学半教」を実践できる環境を整備します。また、学生の国際性を涵養し、海外の医療機関での研修や、開発途上国での医療・社会貢献活動を支援する目的で、医学部では「国際メディカルアライアンス構想」を立ち上げました。これをさらに実質化し、大学院生や若手研究者の海外留学の機会を増やすことによって、グローバルな視野を持った人材の育成、世界トップレベルの医師・研究者の育成を図ります。さらに、最近始まった3学部合同海外研修プログラムも継続発展させ、異なる学部間での塾生の連帯感を強化します。また、すべての医療スタッフのための保育支援体制を発展させます。医学部だけでは成しえない学際領域の発展、特に先端医療を巡る法と倫理、医療安全、医療経済、ヒトと科学技術の共存、アンチエイジングなど、「社中一丸」の学部間連携による塾生教育を通じて「一身独立」の若手医療人の育成を推進し、超高齢社会における医療問題の解決に挑戦します。

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