ごあいさつごあいさつ

慶應義塾長

長谷山 彰

Akira Haseyama

2017年に医学部が創立100年を迎えるにあたり、その記念事業として慶應義塾は信濃町キャンパスに新しい大学病院棟(1号館)を建設いたします。
医学部と病院は、その新病院棟を中核として4つの事業計画を推進することで、世界に冠たる総合医学府を構築します。事業計画の1つ目は「クラスター診療」です。診療科の壁を取り払った医療チームによる高度な専門医療により、患者さんにご満足いただける最良の医療を提供します。2つ目は「世界最先端の基礎臨床一体型医療体制の構築」です。慶應が世界をリードする分野で基礎と臨床相互の研究を活発化し、先進的な国際医療拠点を目指します。3つ目は「災害に強い都市型地域医療の推進」です。立地の特性に鑑みた責務を果たします。4つ目は「医看薬の連携による世界を先導する医療人の育成」です。教育機関として医療人の育成にもさらに力を注いでいきます。
慶應医学は、慶應義塾の創立者である福澤諭吉の「実学」や「独立自尊」の精神に加えて、初代医学部長の北里柴三郎が医学部創立時に説いた「基礎・臨床一体型医学・医療の実現」を理念としています。新病院棟を中核とした4つの事業もこの精神を具現化するものです。これによって慶應医学をますます発展させていくことが、私どもが成し得る最大限の社会貢献であると確信しています。
新病院棟の建設は慶應医学にとってとても大きな意味を持つ事業であります。慶應医学の発展のため、みなさまの温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

慶應義塾評議員会議長             新病院棟建設事業募金委員会委員長

岩沙 弘道

Hiromichi Iwasa

 

このたび医学部創立100年記念事業として新病院棟を建設いたします。

 本事業は20144月より建設に着手し、20159月にはⅠ期棟がオープンいたしました。現在、Ⅰ期棟の7倍の規模となるⅡ期棟の建設が進捗しております。老朽化した建物の多い信濃町において本格的な再整備事業がようやく目に見える形になってまいりました。この新病院棟の建設により、がんや免疫難病の治療における国際的な最先端医療拠点の形成、複数の診療科にまたがる総合的な診療をめざすクラスター診療体制の実現など新しい医療展開へ即応できることを目標としております。

さらに、再生医療の基礎となる幹細胞研究が注目されている中、この分野における本塾医学部の貢献は多大であり、医療への応用や次世代を担う国際的医療人の育成においても新病院棟建設が必要不可欠といえます。

このような状況下、義塾評議員の一員といたしまして病院新棟建設への志を堅くし、建設事業と募金活動の両輪が着実に進むよう事業推進を図って参る所存です。

みなさま方には、この趣旨をご理解の上ご賛同いただき、格別のご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

慶應義塾大学医学部は1917(大正6)年に北里柴三郎を初代学部長として発足しました。北里がその3年後、開校・開院式の際に述べた上記の言葉に、今に受け継がれる本学部の建学の精神が表れています。北里は、切磋琢磨して官立の学校に対抗して慶應義塾の医学部をより立派なものにすることを誓ったのでした。
北里に初代医学部長の大任を任せた塾祖 福澤諭吉自身も、医学に対して並々ならぬ情熱を持っていました。明治21年前後に書いたとされる七言絶句の漢詩「贈醫<医におくる>」に、その思いが込められています。
福澤は、「医学とは自然と人間の限りない知恵くらべであり、自然に任せればいいというものではない。素晴らしい眼力と、患者の痒いところの隅々まで届く手を持ち、あらゆる手段を尽くしてこそ初めてそこに医業の真諦が生まれるのである」と説いたのです。

医学部長 岡野 栄之
医学部長

天谷 雅行

Masayuki Amagai

北里柴三郎博士は伝染病研究所以来の福澤先生への恩に報いる意味を込め、博士の門下生を率いて塾医学部設立に尽力され、その結果1917年(大正6年)に三田で授業を開始し、その3年後に現在の信濃町に校舎と病院が開設されました。博士の開校開院式における式辞は非常に有名ですが、その墨書末尾には「基礎部ト臨床部ト毎ニ聯絡ヲ取リ共同研究ヲナサシムルコト、学問ノ独立自尊ハ固ヨリ経営ノ独立、慶應ノ学風ハ家族主義、余ノ主張ト全ク同一、奉公人根性ナキコト」との加筆が記されています。
一方、医学部・病院に従事するすべての医療人・学生が忘れてはならないことがあります。「慶應義塾に於ては明治六年に醫學所といふのを創立し、松山棟庵先生を所長として生徒を養成した。(中略)ところがその學校はやはり資金の關係やその他の事情から明治十三年頃に癈校することゝなつた。福澤先生初め塾の先輩の人達は大にこれを遺憾としたが當時の事情已むをえなかつた。」大正6年の医学部創設は、明治34年に福澤先生の長逝を見送り、後に文部大臣となる当時の鎌田栄吉塾長の決断によるものでした。医学部・病院の歴史を振り返る時、私塾を開き西洋の学問を広めようとする福澤先生の思想を受け継いで究理医学を推進した人々の情熱を忘れてはなりません。
社会情勢厳しい折、募金事業を始めるにあたりまして、私どもは「財の独立なくして学の独立なし」という福澤先生の教えを忠実に守り、不確実な社会においても揺るぎない医学府を構築したいと願っています。建学当時の帝国大学医学界の縦割り講座制の弊害を排し、基礎と臨床の連携による先端医療の提供を実現しようという塾医学部創設の原点に立ち帰り、水平連携の充実による教育・研究・診療を推進することによって、患者さんにご満足のいただける最良の医療を提供すること、日本の医学・医療を先導し世界の病める人々の救済に貢献することをここにお誓い申し上げ、全力を挙げて新病院棟を中核とした新しい総合医学府の完成事業を推進致します。何卒皆様のご理解と格別のご協力を賜りますようお願い申し上げます。

医学部長 北川 雄光
病院長

北川 雄光

Yuko Kitagawa

 

慶應義塾大学病院は、医学研究を実践する場として極めて重要な役割を担っています。さらなる発展のため、高度な知識と技能を有し世界を先導する医療人育成と、基礎・臨床が一体となった最先端研究が展開される国際研究拠点としての役割が求められています。新病院棟建設は今後の教育・研究活動の推進に欠かすことのできない事業です。
慶應義塾大学病院には『患者さんに優しく、患者さんに信頼される、患者さん中心の医療を行う』という理念があります。この理念をより高い次元で実践するために、現行の医療環境・診療体制を真摯に検証し、見直すべき点は徹底的に見直し、良い点は更に磨きをかけ、それらを新病院棟の中に活かしていくことが我々の使命であると考えています。
慶應義塾の医学部は2017年、病院は2020年に創立100年の節目となります。「慶應医学」の持つ伝統と私学ならではの柔軟な発想を以て次の100年を見据えた新しい医療を追求してまいります。みなさまにおかれましてはこのたびの事業の趣旨をご理解いただき、格別のご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

比企 能樹
慶應連合三田会 会長
医学部三四会(医学部同窓会) 顧問

比企 能樹

Yoshiki Hiki

塾創立150年事業募金の際は、ご賛同ご協力有難うございました。信濃町再建もその緒につき、既に2008年1月「臨床研究棟」、2011年1月「3号館(北棟)」、2012年4月「3号館(南棟)」の三棟を竣工させ、稼働を開始いたしました。
そしていよいよ本丸の信濃町キャンパス「新病院棟(1号館)」建設となります。具体的には「6号棟」「7号棟」「1号棟」「2号棟」「中央棟」など既存の建物を解体し、目下使用中の外来および病棟の80%~90%、更に放射線画像診断部門・放射線治療部門・血管造影/内視鏡部門・その他各種検査部門・周産期部門・手術室を収容して、「新病院棟(1号館)」が完成します。 慶應義塾の顔としての「新病院棟(1号館)」は、全国に既存する他施設を凌駕し、日進月歩の医学を実践するべきものでありましょう。新基軸に富んだ「新病院棟」の実現に、総額300億円規模の事業となり、150年事業で策定された当初計画より、当然ながら質量とも大幅に見直されました。
その折、信濃町新病院棟建設指定として頂いた募金は、全て保管管理され今回の計画に算入されます。更に塾からの資金などを加えましても、なお、医学部・三四会、企業、塾員などから100億円のご寄付を仰がなければなりません。
厳しい社会情勢下でありますが、前回ご寄付の機会を逸した方々はもとより、既にご寄付頂いた各位にも枉げて今一度、周辺の方々への呼びかけも含め、力強いご支援を賜りたく、お願いいたします。慶應義塾大学医学部・病院の新たなる飛翔と、輝きを放つ「新病院棟」実現のため、ご理解とご協力を衷心より切にお願いをいたします。

武田 純三
医学部三四会(医学部同窓会) 会長

武田 純三

Junzo Takeda

慶應義塾大学医学部信濃町キャンパスでは、2008年1月に「臨床研究棟」が、2011年1月に「3号館(北棟)」が研究施設として整備されました。2012年4月には臨床部門として25年ぶりに「3号館(南棟)」が竣工され、既に5年が経過いたしました。現在、6号棟を解体し、念願であった「新病院棟(1号館)」建設が進捗しております。
大学医学部の教育は、チーム医療の視点から医学部学生教育だけでなく、看護医療学部と薬学部の学生との交流と協力の中で、チーム医療を習得するための環境と教育システムを整備する必要があります。医学部では既に、看護医療学部、薬学部の学生が加わっての、3学部合同による講義や活動が行われております。 卒前教育に加えて、初期研修医、後期研修医である専修医、その後の臨床研修、専門医取得から学位取得、さらに生涯教育にいたるまでの一連の卒後教育には、大学外での教育も重要な位置を占めております。慶應義塾大学医学部には『慶應醫学』に代表される、福澤精神と北里博士の教えに基づく志があります。『慶應醫学』の志を学ぶ上で、医学部との協力の下、ハードとソフトの両面で、同窓会である三四会の果たすべき役割は大きいと考えます。
塾創立150年記念事業に際しては、三四会会員をはじめとした多くの皆様に、ご賛同ご協力いただきました。厚く御礼申し上げます。しかし、塾創立150年記念事業でのご寄付、新病院棟建設指定として頂いた募金に加えても、1号館建設を完成させるためには、さらなるご寄付を仰がなければなりません。2017年の慶應義塾大学医学部創立100年にあたり、力強いご支援を賜りたく、重ねてお願い申し上げます。
慶應義塾大学医学部三四会は、医学部の同窓会として、これまで以上に協力・努力を惜しまないつもりでおります。慶應義塾大学医学部・病院の新たなる飛翔と、輝きを放つ「新病院棟」実現のため、ご理解とご協力を衷心より切にお願い申し上げます。